暗号資産のトークンとは?コインとの違い・種類・注意点をわかりやすく解説
- コイン(BTC・ETH)は独自チェーン、トークン(LINK・SHIB)は既存チェーンを間借りして発行
- JVCEA審査済みのグリーンリスト掲載銘柄は3社以上の取扱い実績あり
- セキュリティトークンは証券会社経由、ガバナンストークンはDeFi前提で初心者は後回しでOK
暗号資産の情報を調べていると「トークン」という言葉に頻繁に出会います。「ビットコインもトークン?」「イーサリアムとトークンは何が違うの?」と疑問に感じた方も多いのではないでしょうか。
実は、自分が取引所で購入した暗号資産の中にもトークンに分類されるものが含まれている可能性があります。この記事では、トークンとコインの違いから主要な種類、そして初心者が気をつけるべき詐欺トークンの見分け方まで、体系的に解説します。
- トークンとコインの違いを「間借り vs 自前チェーン」でシンプルに理解できる
- 主要4種類の特徴と、国内取引所で買える具体例がわかる
- 金融庁・JVCEAの公的情報を使った詐欺トークンの見分け方を解説
暗号資産のトークンとは?コインとの違いを理解しよう

暗号資産の世界では「トークン」と「コイン」が混同されがち。まずはこの2つの違いを明確にしましょう。
トークン=「間借り」、コイン=「自前チェーン」
もっともわかりやすい区別は、独自のブロックチェーンを持っているかどうかです。
コイン(ネイティブトークンとも呼ばれる)は、自前の ブロックチェーン 用語解説 取引データをブロック単位で記録し、暗号技術で鎖のようにつなげた分散型台帳。改ざんが極めて困難で、中央管理者なしにデータの正当性を保証できる。 上で動く暗号資産。ビットコイン(BTC)はBitcoinチェーン、イーサリアム(ETH)はEthereumチェーンという独自の基盤を持っています。
一方、トークンは既存のブロックチェーンを「間借り」して発行された暗号資産。たとえばチェーンリンク(LINK)やシバイヌ(SHIB)はイーサリアムのブロックチェーン上で発行されており、自前のチェーンは持っていません。
マンションに例えると、コインは「土地ごと所有する一戸建て」、トークンは「他人が建てたマンションの一室を借りている」イメージです。
3つの違いで整理する
| 項目 | コイン | トークン |
|---|---|---|
| ブロックチェーン | 独自チェーンを持つ | 既存チェーンを間借りする |
| 代表例 | BTC、ETH、XRP | LINK、SHIB、DAI |
| 発行の仕組み | チェーン設計時に組み込まれる | 誰でも発行可能(規格に準拠すれば) |
3つ目の「誰でも発行可能」という点は重要。イーサリアムの ERC-20 用語解説 イーサリアムブロックチェーン上でトークンを発行するための標準規格。この規格に従って作られたトークンは、対応するウォレットや取引所で共通して扱える。 規格に準拠すれば、企業だけでなく個人でもトークンを発行できるため、革新的なプロジェクトが生まれやすい反面、詐欺目的のトークンも存在します。
取引所で買える暗号資産はトークン?コイン?
国内の暗号資産取引所で購入できる銘柄には、コインとトークンの両方が含まれています。
| 分類 | 銘柄例 | ブロックチェーン |
|---|---|---|
| コイン | ビットコイン(BTC) | Bitcoin |
| コイン | イーサリアム(ETH) | Ethereum |
| コイン | リップル(XRP) | XRP Ledger |
| トークン | チェーンリンク(LINK) | Ethereum(ERC-677) |
| トークン | シバイヌ(SHIB) | Ethereum(ERC-20) |
| トークン | ダイ(DAI) | Ethereum(ERC-20) |
国内取引所で購入する分には、コインもトークンも買い方や管理方法に大きな違いはありません。ただし、トークンは発行元プロジェクトの動向に価値が左右されやすい傾向があります。
- コイン=独自ブロックチェーンを持つ暗号資産(BTC、ETHなど)
- トークン=既存チェーンを間借りして発行された暗号資産(LINK、SHIBなど)
- ERC-20規格に準拠すれば誰でもトークンを発行できるため、革新と詐欺が混在
トークンの種類は4つ|初心者が押さえるべきポイント

トークンは用途によっていくつかの種類に分かれます。競合記事では8種類以上を羅列するものもありますが、初心者がまず理解しておくべきは以下の4つ。
ユーティリティトークン(サービス利用権)
特定のサービスやプラットフォーム内で「利用券」のように使えるトークン。
たとえばチェーンリンク(LINK)は、 スマートコントラクト 用語解説 ブロックチェーン上で自動的に実行されるプログラム。あらかじめ設定した条件が満たされると、仲介者なしに契約が自動執行される仕組み。 が外部データにアクセスするための「オラクルサービス」の利用料として使われます。ベーシックアテンショントークン(BAT)はBraveブラウザの広告報酬として配布されるなど、それぞれのプロジェクトで固有の役割を持っています。
国内取引所でもLINKやBATは購入可能で、初心者が最も身近に触れるトークンの一つ。
セキュリティトークン(デジタル証券)
株式や不動産などの資産をブロックチェーン上でデジタル化したトークン。「デジタル証券」とも呼ばれ、 金融商品取引法 用語解説 証券や金融商品の取引ルールを定めた法律。投資家保護を目的とし、有価証券の発行・売買や金融商品取引業者の登録義務などを規定している。 の規制対象です。
日本では2020年5月の改正金融商品取引法施行により STO 用語解説 Security Token Offering の略。セキュリティトークンを発行して資金調達を行うこと。金融商品取引法の規制を受けるため、ICOよりも投資家保護が強化されている。 (セキュリティトークン・オファリング)の法的枠組みが整備されました。日本STO協会が自主規制機関として機能しており、不動産STOを中心に市場が拡大中。
ただし、セキュリティトークンは一般的な暗号資産取引所ではなく証券会社を通じて取引するため、初心者が直接関わる機会はまだ限定的です。
ガバナンストークン(投票権)
プロジェクトの運営方針を決める「投票権」として機能するトークン。
DeFi 用語解説 Decentralized Finance(分散型金融)の略。ブロックチェーン技術を使い、銀行などの仲介者なしに金融サービス(貸借・交換・保険など)を提供する仕組み。 (分散型金融)プロジェクトで多く採用されており、保有者はプロトコルの手数料率変更やアップグレード提案への賛否を投票で決められます。Uniswap(UNI)やAave(AAVE)が代表例。
実際に投票に参加するには ウォレット 用語解説 暗号資産を保管・送受信するためのソフトウェアまたはハードウェア。秘密鍵を管理し、ブロックチェーン上の資産にアクセスするために必要。 の接続やDeFiの知識が必要なため、中級者以上向けの領域です。
NFT(非代替性トークン)
デジタルデータに「唯一無二の証明」を付与するトークン。他のトークンが「1LINK=1LINK」のように交換可能(代替性がある)なのに対し、NFTは一つひとつが固有の識別情報を持ち、同じものが存在しない点が特徴。
デジタルアート、ゲーム内アイテム、音楽、会員権など幅広い分野で活用されています。国内でもCoincheck NFTなどのマーケットプレイスでNFTの売買が可能。
初心者がまず関わるのはユーティリティトークン(取引所で購入できるLINK、BAT等)とNFT(デジタルアートやゲームアイテム)の2つ。セキュリティトークンは証券会社経由、ガバナンストークンはDeFi利用が前提のため、ステップアップしてから検討すれば十分です。
トークンの基盤となるブロックチェーン技術については「ブロックチェーンとは?仕組みを暗号資産・NFTとの関係からわかりやすく解説」、暗号資産の銘柄ごとの特徴は「暗号資産(仮想通貨)の種類一覧!主要銘柄の特徴と選び方」で詳しく解説しています。
- ユーティリティトークン=サービス利用権(LINK、BAT等)、初心者が最も身近に触れる種類
- セキュリティトークン=デジタル証券、証券会社経由で取引
- ガバナンストークン=投票権、DeFi中級者向け
- NFT=唯一無二のデジタル証明、アート・ゲームで普及中
トークンのメリットと活用法
少額から参加できる
数百円〜数千円程度の少額から購入できるトークンが多い点は大きな魅力。
ビットコインは1BTC=1,000万円以上ですが、取引所では少額単位での購入が可能。トークンも同様で、たとえばLINKやSHIBは数百円分から購入できます。「まずは少額で暗号資産に触れてみたい」という初心者にとって、トークンは手軽な入口になります。
プロジェクトの成長に乗れる
トークンの価値はプロジェクトの普及や利用拡大に連動する傾向があります。
ユーティリティトークンの場合、そのサービスの利用者が増えるほどトークンの需要が高まり、結果として価値が上昇する可能性も。株式投資で「成長企業の株を買う」感覚に近い面があります。
ただし、プロジェクトが失敗すればトークンの価値がゼロに近づくリスクもあるため、分散投資が基本です。
レンディング・ステーキングで保有量を増やせる
購入したトークンをただ保有するだけでなく、貸し出しや預け入れで報酬を得る方法もあります。
レンディングは保有する暗号資産を事業者に貸し出して貸借料を受け取る仕組み。ステーキングは対象銘柄を保有し、ネットワークの維持に貢献することで報酬を得る仕組みです。
レンディングの詳しい仕組みは「暗号資産(仮想通貨・ビットコイン)レンディングとは?仕組み・リスク・おすすめサービスを徹底比較」、ステーキングについては「暗号資産(仮想通貨)ステーキングとは?仕組み・利回り・税金を徹底解説」で解説しています。
※トークンの価格は大きく変動する可能性があり、元本割れのリスクがあります。レンディング・ステーキングにも信用リスクや価格変動リスクが伴うため、余裕資金の範囲内で取り組みましょう。
トークン投資のリスクと詐欺の見分け方

価格変動・流動性リスク
トークンはコインと比べて価格変動が激しい傾向にあります。
時価総額が小さいトークンほど、少額の売買で価格が大きく動きやすいのが特徴。取引量( 流動性 用語解説 市場でどれだけスムーズに売買できるかを示す指標。流動性が高いほど、注文が約定しやすく価格のブレ(スプレッド)も小さくなる。 )が少ないトークンでは「売りたいときに買い手がいない」状況も起こりえるため注意が必要です。
国内取引所に上場している銘柄は一定の審査を経ており流動性は確保されやすい一方、海外取引所やDEX(分散型取引所)でしか取引できないトークンにはリスクが集中しがち。
詐欺トークンを見分ける5つのチェックポイント
ERC-20規格に準拠すれば誰でもトークンを発行できるため、詐欺目的のトークンが一定数存在するのが現実。以下の5つのポイントで安全性を確認しましょう。
- 金融庁に登録された暗号資産交換業者が取り扱っているか
- JVCEAのグリーンリストに掲載されているか
- プロジェクトのホワイトペーパー(技術・運営計画書)が公開されているか
- 運営チームの情報が明確に開示されているか
- 「必ず儲かる」「元本保証」などの断定的な表現で宣伝されていないか
特に最初の2つは日本の投資家にとって最も信頼性の高い判断基準。国内取引所に上場するにはJVCEAの審査を通過する必要があり、グリーンリストに掲載されている銘柄は3社以上の会員企業が取り扱い実績を持つことを意味します。
金融庁・JVCEAの確認方法
金融庁の登録一覧とJVCEAのグリーンリストを使えば、誰でも無料で安全性を確認できます。
- 1 金融庁の「暗号資産交換業者登録一覧」で、利用する取引所が登録済みか確認する
- 2 JVCEAの公式サイトでグリーンリスト(広く取り扱われている暗号資産一覧)を確認する
- 3 購入を検討している銘柄がグリーンリストに含まれているかチェックする
※グリーンリストに掲載されていないからといって直ちに危険というわけではありません。新規上場したばかりの銘柄は掲載条件(3社以上が6ヶ月以上取扱い)を満たしていない場合があります。あくまで一つの判断材料として活用しましょう。
- 時価総額が小さいトークンほど価格変動・流動性リスクが大きい
- 金融庁登録業者が取り扱う銘柄を選ぶのが最も手堅い
- JVCEAのグリーンリストは3社以上が取り扱う実績ある銘柄の目安
トークンの購入方法|国内取引所での買い方
トークンの購入方法は、ビットコインなどのコインと基本的に同じ。国内の暗号資産取引所を使えば、日本円で直接購入できます。
- 1 金融庁登録済みの暗号資産取引所で口座を開設する(本人確認に数日かかる場合あり)
- 2 銀行振込やコンビニ入金で日本円を入金する
- 3 購入したいトークン(LINK、SHIB等)を選び、数量を指定して購入する
- 販売所形式:取引所が提示する価格でかんたんに購入できる。初心者向きだがスプレッド(実質手数料)が広い
- 取引所形式(板取引):ユーザー同士で売買する。スプレッドが狭く有利だが、注文方法の理解が必要
初めての購入なら販売所形式が手軽。慣れてきたら取引所形式(板取引)に切り替えると、取引コストを抑えられます。
保有トークンを活用する方法|レンディングという選択肢
トークンを購入したあと、「値上がりを待つだけ」ではもったいないと感じる方もいるでしょう。保有する暗号資産を事業者に貸し出して貸借料を受け取るレンディングは、長期保有と相性の良い活用法の一つです。
らくらくちょコインの特徴
BTC年率8%の貸借料
保有するビットコインを貸し出すことで、貸借料を受け取れる仕組み
最小0.0005BTCから貸出可能
少額からでもレンディングを始められるため、まとまった資金がなくても利用しやすい
送金手数料無料
貸出時の暗号資産の送金手数料が無料のため、コストを気にせず利用できる
※らくらくちょコインは暗号資産交換業者とは異なる事業形態のサービスです。運営:株式会社イオレ(東証グロース市場上場)。暗号資産の貸出には価格変動リスク・信用リスクが伴います。
まずは公式サイトをチェック
らくらくちょコインの詳細を見る 上場企業運営のレンディングサービスよくある質問
トークンとコインはどちらを先に買うべきですか?
まずはビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などのコインから始めるのが無難です。時価総額が大きく流動性も高いため、初心者でも売買しやすい特徴があります。トークンはコインに慣れてから検討しても遅くありません。
トークンの価値がゼロになることはありますか?
あります。プロジェクトの開発が中止されたり、利用者がいなくなった場合、トークンの価値が実質ゼロになる可能性は否定できません。特に時価総額が極めて小さい銘柄はリスクが高いため、分散投資を心がけましょう。
ICOやIEOで販売されるトークンは買っても大丈夫ですか?
IEO(取引所が審査・仲介する販売方式)は取引所の審査を経ているため、ICO(プロジェクトが直接販売)より投資家保護が進んでいます。ただし、いずれも価格変動リスクは大きいため、余裕資金の範囲内での投資が前提です。
トークンの利益に税金はかかりますか?
はい、トークンの売却益は雑所得として総合課税の対象です。給与所得者の場合、暗号資産を含む雑所得の合計が年間20万円を超えると確定申告が必要になります。なお、20万円以下でも住民税の申告は別途必要です。
自分でトークンを発行することはできますか?
技術的にはERC-20規格に準拠すれば個人でも発行可能です。ただし、発行したトークンを不特定多数に販売する場合は資金決済法や金融商品取引法の規制対象になる可能性があるため、法的な確認が必要です。
まとめ
トークンは既存ブロックチェーンを間借りして発行される暗号資産であり、コインとは異なる特徴を持ちながらも、国内取引所では同じように購入・管理が可能です。
- トークンは既存ブロックチェーンを間借りして発行された暗号資産、コインは独自チェーンを持つ暗号資産
- 初心者がまず触れるのはユーティリティトークン(LINK・BAT等)とNFTの2種類
- 購入は金融庁登録済みの国内取引所を使えば日本円で直接可能
- 安全性の確認には金融庁の登録一覧とJVCEAのグリーンリストを活用する
- 長期保有ならレンディングで貸借料を得る活用法も検討できる
トークンは革新的なプロジェクトへの参加手段になる一方、詐欺目的のものも存在します。まずは金融庁登録済みの取引所で取り扱いのある銘柄から始め、少額で値動きに慣れてから投資額を調整していくのが堅実な進め方です。



